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2013. 03. 28  
『上野千鶴子が聞く 小笠原先生、ひとりで家で死ねますか?』
上野千鶴子・小笠原文雄(日本在宅ホスピス協会会長)
朝日新聞出版

どうしたら「希望死・満足死・納得死」を迎えることができるか?

近年、福祉や介護について調査研究を重ねている社会学者上野千鶴子が、在宅ホスピス協会の会長で開業医の小笠原先生に質問をするという構成の本。
上野自身が「おひとりさま」なので、独居の人がどのようにしたら「希望死・満足死・納得死」を迎えられるかという視点から問いがなされているが、
同居・別居にかかわらず、家族のとるべき姿勢なども説かれている(けっして説教口調ではありません)。

小笠原先生が実際に臨床場面で出会ったリアルなケースが多数報告されている。

この7年の間に、祖母二人、実父、義母、義父の順で5人の身内の最期を見てきたのですが、この本を読みながら「こうすれば良かった」「あれで良かったんだ」などと自分の経験と照らし合わせて何度も考え込みました。

サマリーをと思ったけど、読んでいる途中につけた付箋紙の数があまりにも多すぎて、書くことができません。
要約不可能です。

以下、目次を転記します。

目次
1 がんで死ぬのがいちばんですか
2 PPK(ピンピンコロリ)と逝けますか
3 老衰で死ぬのは幸せですか
4 認知症になってもいつまで、家で過ごせますか
5 延命装置をつけたまま家にいられますか
6 看取りは家族の役割ですか
7 家族のいないわたしの看取りは誰に託しますか
8 お金はいくらあればよいですか
9 離れていても在宅医療を受けられますか 
  ---ICT機器を駆使した在宅緩和ケアはこうなる
10 送られる側、送る側の心構えは

在宅ホスピス緩和ケア医療機関を探すために
対談 小笠原先生、あなたはどうして「小笠原先生」になったのですか


独居であっても、家族と同居であっても、

自分がどのような最期を迎えたいかをイメージしておく、

死ぬまでに(認知症になるまでに)周囲の人と良好な関係を築いておく、

医療や介護のサービスのことをよく知ってうまく利用する、


というのがキイポイントですね。

これから、高齢社会になるし、医療費の破綻は目に見えているので、「在宅で最期を迎える」ということが、本人の幸せのためにも、医療費節減という国家経済的な問題に対処するためにも、ポジティブな方向性であることは確か。
しかし、まだまだ、システムが整っていないし、社会的通念も成熟していない。

小笠原先生のような在宅ホスピス医やTHP (トータルヘルスプランナー)の養成、認定看護師の普及、介護職の職域の拡大など、教育システムや法律の整備が急務であると感じた。

50代以上の人は、親の看取りの問題として、自分の問題として、是非読んでみてください。
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Comment
No title
地元の図書館にあったので「予約」しました。読みやすければ、父に買って贈ろうと思います。たぶん買うつもりですが。
「希望死」を迎えるためには、行政だけでなく患者(高齢者)自身が勉強しなければならないと思います。「学ぶ能力」「良好な人間関係を構築する能力」は個人差が大きいですね。
人生4年さま
私も読んでもらいたい人が何人かいます。

特に、医療従事者・介護従事者の人たちに。

一番読んでほしい独居の母はあまり本を読まない人間なので、そこが問題。

小笠原先生は僧侶でもあります。
といっても宗教的(仏教的)な話は皆無です。
家のお寺の手伝いとして、医師として、若い頃より多くの「死に顔」を見ておられ、その経験から「自分は癌で死にたい」と希望されています。

最期の瞬間までquality of life を高めるヒントがたくさんあります。

もし希望死・満足死・納得死の条件が揃えば、佐野洋子ではないけれど、「死ぬのも楽しみ、今じゃなくていいけど…」という気分になりました。
No title
ぶるっくさん
国は全面的に在宅医療を推進する方向に動いていますので、希望する人は、独居であっても在宅で最期を迎えることは可能になると思います。上野さんは一度お会いしたことがありますが、もちろん上野さんならば、本当に希望されるのなら大丈夫なのでしょう。
ただ問題は、希望しなくとも在宅で療養しなければならない人が、数多く出るということです。病院や施設から追い出され、経済的にも困窮し行き場がない人たちをどう支えるかが、自分にとって一番の課題です。
kokodamさま
コメントありがとうございます。
社会的入院の問題も重要な問題ですね。
この本には(早速昨日来た若い友人にプレゼントしたので手元にありませんが…)、
生活保護受給者でもうまく最期を在宅で迎えられるケースがありました。

あくまでも本人が「最期は家で」と希望する場合は本人の意志を尊重したい、「生まれる場所は選べないが死ぬ場所は選べる」という考えが元になっています。

キイポイントは「自分の希望をかなえる」ということだと思います。

kokodamさまのお仕事の方のブログも楽しみに読ませていただいております。

終末医療について、議論(死生観を含む)が進み、制度整備が進むよう、
自分なりできることをやっていこう…と私も考えているところです!

No title
ぶるっくさん
しつこいようですが何度も申し訳ありません。
社会的入院は問題ですが、社会的な理由で入院・入所が必要な方が、それを受けられない時代はもっと問題だと思うのです。
生活保護受給者で最期、独居で在宅で看取ったケースは私も経験があります。疎遠だった娘さんが最期は和解し、そばについていてくれました。
生活保護を受給できる方は、まだ恵まれています。制度の狭間で、需給できないケースも多々あります。
本人・家族の希望によらず、経済的な理由や入院・入所の受け皿の不足で在宅で最期を迎えなければならない人が、数多く出る時代が来るのです。
本当に、最期、自分で身の回りのことが何もできなくなり、人の手を借りなければ身体の向きを変えることも、ティッシュをとることすらもできなくなる。痰がひっきりなしに上がってきたり、身の置き所がなく倦怠感におそわれる。そのような状態で、医療保険・介護保険制度のみではたとえ夜間の巡回があったとしても、24時間誰かがそばについているわけではないのです。そばについていてくれる家族も友人もいない。それでも一人で家で死にますと、達観した人間は果たしてどれだけいるでしょうか。
kokodamさま
おっしゃる通りだと思います。

小笠原先生の実践は理想論的すぎるかもしれませんし、
すべての人が死ぬまでのプロセスの現実を(死ぬのは誰にとっても“初体験”ですから)よく知ったうえで「希望」を述べ、
それを実行化していくという訳にはいかないと思います。

人口動態を見ると、配偶者がいても配偶者に先立たれば一人で逝かなくてはならない人がこれから増えてくるのは、自明です。

またこの本の中で繰り返し言及されていますが、
死生観も価値観も人(ながねん一緒に暮らした家族でさえ)によって違うので、
それをすりあわせるのはたいへんだと思います。

この本では「最後は住み慣れた自分の家で」ということがやや強調されているようにも思います。
CCRCのようなコミュニティ的環境も視野に入れていかないといけないと思います。

厚労省は在宅でということにシフトしていますが、
kokodamさまのおっしゃるような、ティッシュを取ってあげる人もいないような人が、
「医療は終わったから」と放り出され、
行き場所がなくなるようなことにならないようにしなければ。


本のなかでは介護保険や私費負担(現金がない場合はリバース・モーゲージなども)をうまく組合わせて、
最後を迎えるというケースがいろいろ紹介されていますが、
そのさまざまな状況を統合的に考え調整するようなTHPトータル・ヘルス・プランナー的な職種がこれから求められてくると思います。
「お金があればあったで、なければないで、希望する最期を迎えることができる」といくつかのケースが提示されていますが、
現実には、そんなにうまくいくかしら?とも思いますが、制度をうまく利用する知識が必要だと思いました。
とにかく「チーム医療・チーム介護」が必要です。

以前のブログでも書きましたが、「人間は社会的動物である」というところから出発しているのが社会学ですので、
上野をよく読むと、配偶者なし・子どもなしというような「おひとりさま」こそ、
人的ネットワークやご縁を作り、「孤独死」はあっても「孤立死」ではなくすること目指しています。

言葉の定義はさておき、孤立死は避けるべきですし、孤独死にしても、そういう覚悟がある人でないと受け入れられないでしょう。
(孤独死は、死後数時間も数日もたって発見されるという「無縁死」とは違ったものとして使われている概念です。)

加速度的に急増する一人世帯の終末期については、待ったなしで対策をこうじていかなければ…。

なんだか、まとまりのない話になってすみません…。





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Author:ぶるっく
 長女ぽんは飛び立ち、長男ばぶは羽ばたき練習中。空きの巣になっても、仕事・趣味・体力作りに励み、楽しく暮らしていきます!
 読書・音楽・ウォーキング・軽登山・水泳のことなど…日々の記録です。

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