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2013. 04. 29  
1泊2日の登山の大会から息子が帰ってきました。
本人にそう言うと、「うるせぇ」的反応しかしませんが、親の目から見ると、山から帰ってくる度に逞しくなってきます。

20㌔を背負って、急傾斜・石ごろごろ・滑落危険性箇所・鎖場を5~6時間登り下りして歩く(ほとんど走る!)のですから、身体的に逞しくなるのは確か。

息子は4人のチーム中で一番体力がない。
スポーツの経験がなく、体格はひょろひょろ(身長174体重54)です。
気象図書くのも苦手(顧問から「絶望的にヘタ」というお墨付き頂戴)。
チーム全体での荷物重量が決まっているので、体力のあるチームメイトに、より重いザックを持ってもらって自分は19.5㌔だったそう。
体力で勝負できない部分はペーパーテストで挽回しようと、課題の勉強を泥縄ではあるが、がんばっていました。

思春期の生意気盛りで、世の中を斜に見ていろいろ他人を批判する口は達者だけど、山行に関しては、上記のような自分の非力を謙虚に認めています。

謙虚さとともに、山での“苦行”が彼の社会学的想像力を鍛えていることは確かです。
そして、それはこれから文系方面に進む彼にとっては大きな財産になると思う。

社会学的想像力Sociological Imagination とはアメリカの社会学者ミルズの提議した社会学的アプローチの方法論です。
学生時代の必読書でした。

安直にウィキペディアからコピペします。

「一人の人間の生活と、一つの社会の歴史とは、両者をともに理解することなしにはそのどちらの一つも理解することができない」(『社会学的想像力』邦訳4頁)と考える想像力である。

…って、何のこっちゃ?なのでもうちょっと邦訳から抜粋。

「社会学的想像力を所有している者は巨大な歴史的状況が多様な諸個人の内面的生活や外面的生涯にとって、どんな意味をもっているかを理解することができる」p6

「社会学的想像力は、歴史と生活史とを、また社会のなかでの両者の関係をも把握することを可能にする」p7


まあ、大部の名著のエッセンスを短い抜粋で説明するのは無理ですな…。

歴史好きの彼には、自分が実際に荷物を背負って山道を歩くことによって、

律令時代、租庸調の貢納米・物を国衙または京師まで運搬しなければならなかった、

万葉集の「信濃道は 今の墾り道 刈株に 足踏ましなむ 履はけ我が背」の含意、

古代から近現代にいたるまでの様々な戦争での行軍、

兵站もなく武器・食糧装備で泥濘の中を前進するしかなかった第2次世界大戦の日本軍兵士、

などについての想像力を鍛えてほしい。

学生時代に教わったお歳を召した物静かな学外からの講師先生が、社会学的想像力に触れて、穏やかな口調の中にも決然と、
「憲法9条を変えよという人は、軍隊で上官から鋲のついたブーツで頬を殴打される、という経験がないと思います」とおっしゃったことを思い出します。

想像力を持つためには思弁だけではなく、ある程度の体験がないとならないのかも。
(みんな殴られろ、と言っている訳では決してありませんよ。念のため)

人生4年さんが「自衛隊経験も…」と書いていたけれど、本当に苦行を経験した人は軽々しく好戦的にはならないと思う。
そういう意味では反戦意識涵養のためにいいかもしれないですね。

息子が『ある明治人の記録』を熱心に読んで、
「陸軍大将なのに反戦意識が強かったのは幼少時の会津戦争でのつらい経験に基づいているからか?」
なんてつぶやいていたけど、そういうのがミルズのいう「社会学的想像力」だと思うよ。

昔読んだ本を今またぱらぱらめくって、こりゃ再読せねば!
今度は英語の原典で読んでみることに。ペーパーバックを注文しました。

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