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2013. 03. 23  
『英語教師 夏目漱石』川島幸希
新潮選書

【動機】『一生モノの英語勉強法』で紹介されていた。

2週間ほどかけて、ずるずる読んだ。

高二の文学史で「三四郎はそれから門を出て…」と覚えたときに、「よし、小説をこの順番で読んでやろう!」と決意し、文庫本で虞美人草まで読み通した。

それで私は、「漱石を読んだ」気になっていたけど、高校生に何がわかった?

「英語教師としての漱石」に焦点をあてた本書には、
彼の英語習得の過程(漢文は優秀だったが英語は苦手だった)、
英語の実力(イギリス人もびっくり!のレベル)、
英語教育についての考え方、
教授法など、知らなかったことがたくさん。

同時に、明治時代の英語教育=“正則英語”や高等教育制度についても知ることができる。

漱石は、教育は、教授科目がなんであっても道徳教育、人格教育でなければならないと考え、自分にはその資格はないと思っており、教職に在ること対してアンビバレントな気持ちを常に持ち続けていた。

本当は、「教えること」が大好きだったようだ。
(死の直前の「うすぎたない着物を着た、そこいら近所の少年に英語を教える」エピソードなど)

多くの教え子たち(錚々たる顔ぶれ!)が書き残し、語った漱石の思い出から、
「抜群の英語力・知識、厳格で容赦ない指導」
とともに、
「試験の採点は甘かったし(机間巡視中にヒントを与えたり…)、困窮している優秀な生徒には生活の支援までした」
という姿を知ることができる。

漱石の授業は、テキストを読みながら、構文・文法・語源(シンタツクス・グラムマー・プレフイツクスとサフイツクス)・発音・英米文化を包括的に教える方法で、英語が嫌いだった学生も、思わず引き込まれ英語好きになったそうである。

漱石先生にエリオットの「サイラス・マーナー」やアーヴィングの「スケッチ・ブック」などを教わってみたい!
(二書とも、漱石が好んで使ったテキスト)

これらが“必読の書”であることは、毎度で恐縮ですが、私は「あしながおじさん」で学びました。
ジュディは、ジョージ・エリオットのことを男と思っていたし、リップ・ヴァン・ヴィンクルの話も知らなかった。

さらに、数々の“教え子証言”により漱石の人柄をより深く知ったいま、ほとんど40年ぶりくらいに、「吾輩は三四郎“と”それから門をでて」みたいなぁ!

時間には限りがあるのに、再読したい本が多すぎっ! (-_-)
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2013. 02. 13  
読了メモ:ポリシー
①読んだその日、または翌日に書く。書くのが面倒と思うような本については書かない。
②きちんと読了した本に限る。つまみ食い読みは不可。
③【いもづるin】とは、当該の本との関連を見いだした既読の本
④【いもづるout】とは、当該の本を読んで、読みたくなった未読の本

The Red Notebook
Paul Auster

【動機】TOEICの対策勉強をしようと思ったら、突発性難聴に。
リスニング練習ができないので、ペーパーバックをぼつぼつ読むことにしたら…はまってしまった。

【いもづるin】オースターの既読小説いくつか

【いもづるout】「ドン・キホーテ」←インタヴューでたびたび言及されていた

【感想・メモ】
20年以上前に書かれた(インタヴューされた)もの。
まず、告白。
Twentieth-Century French Poetry の章は、フランス詩(人)についての知識がないので、ついていけず、スキップした。(ポリシー②に反するね!)

インタヴュー2編のうち、2つめが面白い。
(インタヴューの時間関係から、前者の内容は後者と重複している)

*偶然性(chance , coincidence, serendipity, contingency)のモチーフについて 
オースター作品には「まさか!」というような偶然性がよくでてきて、
これに対する批判的な評価が多かったと見え、
オースターはかなり熱心に「事実は小説よりも奇なり」を論じている。
この姿勢がナショナル・ストーリー・プロジェクトにつながり、
それが日本の内田樹や高橋源一郎に受け継がれ『嘘のような本当の話』につながっていく
…という流れの源を読むことができた。

 In philosophical terms, I’m talking about the powers of contingency.
Our lives don’t really belong to us, you see ---
they belong to the world, and in spite of our efforts to make sense of it,
the world is a place beyond our understanding.


*「ムーンパレス」に出てくる段ボール箱の話
…オースターの義理の叔父さんの本箱がモチーフだったとは!
そして、それが彼を作家にした!

*オースターにとっての「詩と散文」の位置関係
 In some sense, poetry is like taking still photographs,
whereas prose is like filming with a movie camera.
Film is the medium for both those arts --- but the results are totally different.
In the same way, words are the medium for both poetry and prose ----.  

なるほどねぇ。わかりやすい比喩。

*fairy tales の意味。
読者ひとりひとりの想像力をかき立てる物語。

*solitude について。
これもオースターの主要モチーフだが、
 But solitude is a rather complex term for me;
it’s not just a synonym for loneliness or isolation.
Most people tend to think of solitude as a rather gloomy idea,
but I don’t attach any negative connotations to it.


*人称の問題。一人称か三人称かを選択するときのオースターの感じ方。(あるいは女性の話者の場合)

*サルマン・ルシュディへの祈り。
これを書くのにも、すごい身の危険を感じたことだろう。
日本人の訳者は殺されましたからね。
あれは迷宮入り?

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プロフィール

ぶるっく

Author:ぶるっく
 長女ぽんは飛び立ち、長男ばぶは羽ばたき練習中。空きの巣になっても、仕事・趣味・体力作りに励み、楽しく暮らしていきます!
 読書・音楽・ウォーキング・軽登山・水泳のことなど…日々の記録です。

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